もし、大切な人との思い出が毎週消えてしまうとしたらどうだろうか。
『一週間フレンズ。』は、そんな切ない設定から始まる青春物語である。
主人公の長谷祐樹は、クラスメイトの藤宮香織に興味を持つ。しかし香織には誰にも言えない秘密があった。
それは、友達との記憶が一週間で消えてしまうこと。
毎週月曜日になると、友達との思い出がなくなってしまうため、香織は人と深く関わることを避けていた。
そんな彼女に対して、長谷は諦めない。
「また友達になればいい」
その言葉の通り、毎週のように香織へ話しかけ、少しずつ距離を縮めていく。
本作で何より魅力的なのは、長谷の藤宮さんへの接し方である。
普通なら何度も忘れられたら傷つくだろうし、心が折れてしまうかもしれない。それでも長谷は諦めず、何度でも藤宮さんと向き合おうとする。
記憶がなくなっても関係ない。
また一から友達になればいい。
その真っ直ぐな想いが本当に素敵なのだ。
見ているうちに、「なんでこんなに優しくできるんだろう」と思ってしまうほどである。打算も見返りもなく、ただ藤宮さんのことを想い続ける姿に胸を打たれた。
あんなふうに誰かを大切に思える人はそう多くないだろう。
だからこそ長谷というキャラクターがとても魅力的に見えるし、この作品が多くの人に愛されている理由でもあると思う。
もちろん、藤宮さん自身の成長も見どころだ。
長谷やクラスメイトたちと関わる中で、少しずつ笑顔を見せるようになり、人との繋がりを受け入れていく。その変化はとても自然で、見ているこちらまで温かい気持ちになる。
派手なバトルもなければ、壮大なストーリーがあるわけでもない。
それでも本作には、人を想うことの尊さが詰まっている。
友達でいること、一緒に時間を過ごすこと、誰かを大切に思うこと。当たり前のようで当たり前ではないことを改めて教えてくれる作品だった。
見終わった後は、きっと大切な友人や家族のことを思い出すはずだ。
優しくて温かくて、少しだけ切ない。そんな青春アニメを探している人にはぜひ見てほしい名作である。
TVアニメは全12話で、2014年春アニメとして放送された。現在は各種動画配信サービスで配信されている場合があるため、最新の配信状況を確認してほしい。
毎週忘れられても、君の友達でいたい——「一週間フレンズ。」が優しすぎて泣ける理由【感想】
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