最初、フリーレンのことを「感情が薄いクールキャラ」だと思っていた。千年以上生きるエルフだし、人間との別れにも慣れているんだろうと。でも見続けるうちに、その認識は完全に覆された。
フリーレンはちゃんと感じている。ただ、それを表現するのが不器用なだけで——むしろその不器用さが、刺さるのだ。
特に、ヒンメルのことを思い出すシーンは毎回つらい。勇者パーティーで共に旅をした仲間たちが次々と老いて逝き、フリーレンだけが時間の外に取り残されていく。「もっと人間のことを知っていれば」と後悔するフリーレンの姿は、長く生きることの孤独と切なさをじんわりと伝えてくる。
そして一級魔法使い試験編。フェルンとシュタルクの成長がこの章の大きな見どころだ。フリーレンの弟子として旅を続けるフェルンは、厳しい試験の中で自分の限界と向き合い、着実に力をつけていく。シュタルクもまた、臆病だと自覚しながらも仲間のために体を張る姿が頼もしい。二人の成長がフリーレンの旅に新しい色を添えていて、気づけば三人の関係に胸が温かくなっていた。
「葬送のフリーレン」は、派手な戦闘や展開の速さで引っ張るアニメではない。でもだからこそ、一つひとつのシーンの重みが違う。静かに、でも確実に心に積み重なっていく作品だと思う。