これは完全にタイトル詐欺の作品だ。でも、これほど愛おしい詐欺はない。

「姫様拷問の時間です」というタイトルを見て、暗くて痛そうなアニメを想像した人ほど、1話を見た瞬間に力が抜けるはずだ。

拷問もある、魔王軍もある、でもそこにあるのはただただ平和で、かわいくて、飯テロな日常だけだ。

魔王軍に捕まった姫様が「拷問」を受けるのだが、その内容がおいしいご飯を食べさせられたり、マッサージをされたり、ふかふかのベッドで寝かされたりと、どこをどう見ても拷問ではない。

登場人物が全員、バカがつくほど優しい。姫様を拷問するはずの魔王軍のみんなが、気づけば姫様のことを本気で心配している。姫様も姫様で、拷問担当のトーチャーのことを純粋に慕っている。この関係性が愛おしくて、見ているだけで顔がにやける。

そして何といっても、ご飯の描写がすごい。姫様がおいしそうにご飯を食べる場面のクオリティが異常で、深夜に見ると確実に何か食べたくなる。飯テロという言葉がこれほど似合うアニメもなかなかない。拷問を受けているのは視聴者という説があるが、完全に同意である。

何も考えずに見られる。難しいことは何もない。ただ癒されたい時に、このアニメは最強の選択肢だ。