「金色のガッシュ!!」を読み始めたとき、正直なめていた。

魔物の子どもたちが人間のパートナーと組んで魔界の王を決める、というバトルもので、子ども向けのわかりやすい展開が続くんだろうと思っていた。でも1話を読み終わった瞬間、その認識は完全に覆された。

1話で描かれるのは、孤立した天才中学生・清麿のもとに突然ガッシュが現れる場面だ。クラスメートに馬鹿にされ、孤独に過ごしていた清麿を、ガッシュはまったく臆さずに「友達」と呼ぶ。そしてクラスメートが清麿のことを悪く言った瞬間、ガッシュは何のためらいもなく真っ向から向かっていく。

このシーンが、本当にグッとくる。

強いから守るわけじゃない。賢いから守るわけでもない。ただ「清麿の友達だから」という、それだけの理由で体ごとぶつかっていく。その姿があまりにも真っすぐで、読んでいる側が先に感情を揺さぶられてしまう。1話でここまでやる漫画は、そうそうない。

清麿のキャラクターも見逃せない。天才でプライドが高く、他人を信じることが苦手な少年だ。だからこそ、自分のために無邪気に戦ってくれるガッシュの存在が、じわじわと彼の内側を変えていく様子が丁寧に描かれている。2人の関係性の変化を追うだけで、この作品はもう十分に面白い。

戦闘シーンも見どころだが、この作品の本質はそこじゃない。戦う理由、守りたいもの、負けた側の痛み——そういうものが毎回きちんと描かれているから、バトルが単なるバトルで終わらない。敵キャラにも一人一人ちゃんとした「事情」があって、誰が負けても素直に喜べない構造になっている。

パートナーの本が燃やされる演出は、少年漫画の別れの描写として群を抜いていると思う。あの重さを一度体感すると、簡単には忘れられない。

ギャグシーンが多いのもこの作品の特徴だ。コメディで油断させておいて、突然感情をぶん殴ってくる。その緩急の使い方が本当にうまい。

とにかく、まず1話だけ読んでみてほしい。続きが気になって止まらなくなるはずだ。「金色のガッシュ!!」は、最初の数ページから全力で心を掴みにくる作品だ。