「半人前の恋人」を読んで、こんなに清々しい気持ちになれる恋愛漫画があるんだと思った。
この作品の何がいいかって、登場人物が全員真っ直ぐなのだ。好きなこと——太鼓作りや絵描き——に対しても、好きな相手に対しても、迷わず正面から向き合っている。打算もなく、駆け引きもなく、ただひたすらに誠実だ。
二人はちゃんとお互いを尊重して、相手の夢や情熱を理解しようとする。ただ、お互いを大切にするあまり、相手のことを思いすぎてすれ違ってしまう場面もある。でもそのすれ違いさえも、下心のない純粋さから生まれるものだから、読んでいてイライラしない。むしろ「ちゃんと話せ〜!」と温かく応援してしまう。
高校生の恋愛とは思えない、と何度も思った。嫉妬や依存ではなく、それぞれが自分の道を歩きながら、隣に相手がいる。自分の好きなことに一生懸命な相手をかっこいいと思える関係。そのバランスがとても心地いい。
駆け引きゼロで純度100%の恋愛——こんな言葉がここまで似合う作品はなかなかない。読み終わったあと、なんだか自分も真っ直ぐに生きたくなる。そういう作品だった。
「半人前の恋人」は川田大智先生による漫画作品で、「少年ジャンプ+」にて連載、全7巻で完結している。コミックシーモア・まんが王国・BOOK☆WALKERなど主要電子書籍サービスで読むことができる。
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