「正反対な君と僕」を読んで、こんなに「ちぐはぐ」なのに、こんなに「噛み合っている」と言いたくなるカップルがいるんだと思った。
主人公の鈴木はギャルだ。見た目だけ見ると陽キャで強そうな印象を受ける。でも実際は周りの目を気にしてしまう慎重派で、思っていることをすぐには言えないタイプ。そのギャップがとにかく愛おしい。強そうに見えて、実は誰よりも繊細。そのバランスが鈴木という人間を魅力的にしている。
相手役の谷も対照的でいい。寡黙で物静かだけど、自分の意見はすっぱりと言う。空気を読みすぎず、思ったことをそのまま口にする谷の存在が、鈴木にとってある意味救いになっている。鈴木が言えないことを、谷が言ってくれる。そのバランスが見ていて気持ちがいい。
性格が正反対な二人なのに、なぜこんなに噛み合うのか。読んでいるうちにそう思わされる。ズレているはずの二人が、お互いの欠けている部分にピタッとはまっていく感覚がある。鈴木の慎重さと谷の率直さが、まるで歯車のように噛み合って関係を回していく。それが見ていて気持ちいい。
会話のテンポも見どころだ。今っぽいノリと言葉選びで、読んでいて飽きない。テンポのいい会話劇が、青春のキラキラした空気をそのまま伝えてくる。
そして周りのキャラクターも個性豊かだ。鈴木と谷の関係だけでなく、友人たちそれぞれのドラマも丁寧に描かれていて、群像劇としても楽しめる。読み終わったあと、誰か一人「このキャラ好きだな」と思うキャラクターが見つかるはずだ。
「正反対な君と僕」は阿賀沢紅茶先生による漫画作品で、「少年ジャンプ+」にて2022年から2024年まで連載、全8巻で完結している。累計発行部数は210万部を突破し、TVアニメも放送中。コミックシーモア・少年ジャンプ+などで読むことができる。
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